体操個人総合選手権を観に行こう

アスレジャーのイラスト
雨が降った4月の週末、初めて体操を観に行った。正式名称は「体操天皇杯 第71回 全日本体操個人総合選手権」。日曜に開催された決勝を観戦した。

開始30分前を目安に向かうと、会場の東京体育館は千駄ヶ谷駅からすぐで、駅から会場まで人だかりで迷うこともなかった。会場入り口で飲食物を買い求める列を見て、気楽な雰囲気にちょっと安心。お祭り気分で焼きそばを買って食べてみた。

競技開始前に、選手がそれぞれの競技を同時に練習している光景は非日常的で、早くも「来てよかった…!」と思う。この時点でも内村航平選手の一挙一動は観客の注目を集めていた。

大会が始まると、まずは選手が一人ひとり紹介されながら入場。みんな髪型まで最高に決まっていてびっくり。体操界に空前のツーブロックブームが起きているようだった。テレビで観ていたよりもすらっとしていて、それでいて小柄ながらとても筋肉質なのが遠目で見ていてもわかる。

体操天皇杯-第71回-全日本体操個人総合選手権

床運動につり輪、跳馬、鉄棒、平行棒、あん馬… 等々テレビで観ていた種目が1つの空間に集まっていて、グループに分かれた選手達がそれぞれの種目を順に回っていくさまは、なんだか人間ドッグを思い出させた。

内村選手が登場するたびに会場は沸き、それに続いて白井健三選手が演技をするので、必ず競り合う2人の点数に観客は目が離せなかった。白井選手は難度の高い技で世界的に有名だけれど、素人が見ても、彼の床運動は抜きん出てパワフルで圧巻だった。

最後に、10大会連続優勝した内村選手が接戦を制した苦しさを語りながらも、「これでは世界に通用しない」とあっさり言い切ったところが印象的だった。

新たな熱狂できる休日の過ごし方と、オリンピックアスリートのハイレベルなマインドを知った週末。「家に帰ったらストレッチをしよう!」と心に決めて、とりあえず千駄ヶ谷から新宿へ飲みに繰り出した。