Life Drawing

Life drawingふらっと参加させてもらっている代々木デッサン会が、最近事前に満席になってしまうことが多い。

この会は私が通ったセツ・モードセミナーの卒業生の方が運営されていて、会の進行スタイルもセツの卒業生が慣れ親しんだ「ほっ」とするもの。

料理で言えばお袋の味みたいな感じで、それを、セツ以外の方たちと一緒に楽しむことができる。

たまには、そんなお袋の味とは違う環境で描いてみたいという好奇心もあって、別の「Life Drawing」というイベントに参加してみた。

そこで驚いたというか、やっぱりなと実感したことがあり、文章をしたためている次第。

 

まず、そもそも「デッサン」はフランス語なのに、完全に和製英語ように使い慣れてしまっていたことに気づく…。が、もちろんこれは話の核心じゃない。

イベントには他にも初めて参加する人が多くいて、話をすると口を揃えて

「描くのが好きだから、ずっと場所を探していた。」

「他にもこういうDrawingが定期的にできる場所を知ってたら教えて!」

と言っていた。

それで…つまり…なんだか…どこでも同じのような気がした。

「描く」という行為が好きな人は、色んなところにたくさんいるのだ。

「描く」という行為は、

上手いとか下手とか、

斬新とか陳腐とか、

売るとか売らないとか、

有名とか無名とか、

毎日描くとか10年振りに描くとか、

そういうこととは関係のない、「話す」とか「走る」とかいう類の行為の一つで、特別なことじゃない。

その行為が楽しくて好きだったり、コーヒーみたいに中毒症で定期的にやっていないとそわそわしたり、もはややっていないと耐えられない…という人もいるかもしれない。

こんなことを改めて確認してしまうのは、「描きます」「描くのが好きです」と言うと、なんだか特別な才能や目的があるかのように見られてしまい、隠してしまうことがあるから。

デッサン好き…(おっとまた言っていまった)描くのが好きな人たちとたくさん会うと、それは自然なことだって再認識できる。

作品制作や仕事、そういったことと一緒かどうかは別にして、とにかく「ただ好きなこと」をする時間があっていいよね。

そんな共通点を発見しながら、新しく挑戦したことももちろん。

セツや代々木デッサン会のスタイルは、描く対象の周りをぐるぐる歩いてから「ここで描きたいわ!」という場所で基本的には立って画板をお腹に抱えて10分で1ポーズを描く。

今回参加したLife Drawingは、1ポーズ5分〜20分とバリエーションが用意されている。また、椅子に座って、人に寄ってはイーゼルも構えて描いていく。

そんなわけで、いつも使わないクレヨンや色鉛筆やクレヨンも持ってきた。

モデルさんて人間だから、雰囲気がある。

それをいつも色で表現したいという衝動があったので、いい機会だった。

 

椅子に座っていても自分と同じように抱えられるサイズの画板にクリップで紙をとめて描いている人が…

「このスタイルは…」は思い尋ねると、やはりその方もセツの卒業生の方だった。

世の中は狭いのか、もはやセツのスタイルはお茶やお花の世界にあるような一つの流派なのか…

どちらにせよ描くことが好きな人も、セツの卒業生も、思ったよりたくさんいそうだ。

代々木デッサン会
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