昨年、7年前の旅行中の日記が偶然棚から落ちてきた。
ノートに書いてあることはありきたりだったけれど、旅して書いたことをすっかり忘れて7年も過ごしていたことがショックで、作品をつくって展示をした。
最後には、それでよかったと思えた。
ぼんやり日々を過ごしていた私が、必死になって思い出しながら作品とSTORYをつくって、
来場してくださった方々と同じテーマと時間をSHAREすることができた。
SHAREすることで、新しい気づきがたくさんあった。
「価値づけ」をしたんだね、と言ってくれる人がいた。
「価値」は「ある」「つく」「感じる」ものだと思っていた私は、「つける」ことができるなんて、知らなかった。
最初は昔の旅行の話を思い出しているだけのつもりだったけれど、自己満足な作品づくりと、会いに来てくれた方たちとそれぞれの旅のお話をしたことで、7年も前の旅行に新しい価値をつけることができた気がする。
TRAVEL STORIESを書いていて、こんな経験をしていたことが嬉しくもあり、今同じことをもう一度しても、同じようには感じられないとも実感した。
この展示をやると決めてから、修道院で会った仲間の1人に再会した。
今あってもいいやつだけど、お互い、あの時のinnocenceはもう持っていなかった。
もちろん、今は今やれること、感じられることがあるのだろう。
10年後、このTRAVEL STORIESのことをすっかり忘れていて、私はまたくさっているかもしれない。いやきっとくさってる。
そのとき、また青いノートが棚から落ちてくるかもしれない。
今度は、このblogかもしないし、Facebookページかも。
もしかしたら、今回STORYをSHAREした誰かが、思い出させてくれるのかもしれない。
制作したTRAVEL STORIES、
SHAREしたTRAVEL STORIES、
みなさんがそれぞれ持っているTRAVEL STORIESが
昼は見えないけれど、ふと夜に空を見上げたときに気づく星のように、
また輝き続けるといいな、と今は思う。