Tilda Swintnが好きだ。大好きだ。ファンだ。
というわけで、映画「Only Lovers Left Alive」も必然的に観に行った。
「ローマ、愛に生きる」もそうだし、ティルダの白い肌は物語の中で意味があることが多い。
今回は現代を生きる吸血鬼、という設定がとてもしっくりきた。
モロッコのタンジールを歩いている姿も、羽がふわふわと浮いているよう。
そこはやはり吸血鬼だから、良い血液を求めて歩く姿は渇いていて軽いのかな、と思った。
現代人の「汚染された血液」を飲むと、飲んだ吸血鬼がまいってしまう。
だから、良い血液を入手するルートはとても大事。病院の医師から、O型RH-を買っているのだ。
ティルダの演じるイブと、やはり吸血鬼の恋人のアダムの会話を聞いていると、人間の方がよほど野蛮。
何世紀も生きてきた彼らは、時代の出来事を目の当たりにしてきたわけで、博学で哲学的。
貴族が遊学にでかけるのは、色んなものを見聞きすることで何が起きても簡単に驚いたりしないように訓練する、と聞いたのを思い出した。
それを何世紀もしているんだからね。
「オフビートな映画」と評されているぐらいで、音楽が大事な要素を持ちながらも静かな映画。
最後まで観ると、映画のラストシーンと、冒頭のカットが繋がっていたのでは、と思った。
ラストシーンの続きである冒頭のカット、アダムとイブがどんな表情をしていたのか、もう一度観たくなってしまった。満足しているのだろうか。
劇場を出て、帰りにふと見たポスターに「永遠のカップル」とあった。
それを見て、博学で理知的で大変に紳士淑女
なんだけれども、だから「Only Lovers Left Alive」なのだなと思ったラストシーンだったと改めて思った。