バルト3国を移動しいている間、バスの窓ごしに景色をずっと見ていた。
エストニアのタルトゥ(Tartu)に向けて、早朝のラトヴィア リガ(Riga)を出発した日も、朝の光と刻々と流れる雲に夢中だった。
バスの旅はおもしろい。
観光地ではない街も幾つも通ることができる。
古くても花の多い家、子どものための遊具が庭にある家、薪割りをしている家。
ラトヴィアからエストニアに入国するときは、前ほど緊張しなかった。
バスが空いていたせいか、担当者が強面の男性ではなくお姉さんだったからか。
“VALGA VALKA”という表示が気になって辞書を引いてみたけれど、何も載っていなかった。
街の中を流れる川がきれいだなと思っていると、バスが止まった。
すっかり緊張感を失くしていた私は、パスポートに押されたスタンプでVALGA/VALKAが地名だと気付き、地図を開く。
VALKA(バルカ)はエストニア国境に面したラトヴィアの都市で、VALGA(バルガ)はエストニアだ。
街の中に国境が通っている珍しい場所だそう。
これも小国の苦労の歴史だ。
先にも書いたけれど、美しい川が流れる、静かな街だった。
- バルカ
- VALKA
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- バルガ
- VALGA
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