パジャイスリス修道院(Pažaislio vienuolynas)のりんご

Green and apples

そもそもなぜバルト3国へ渡航したかというと、リトアニアにあるパジャイスリス修道院(Pažaislio vienuolynas)のワークキャンプに参加するためだった。

正直なところ他の国でのボランティアを希望したのだが、なぜか「リトアニアの修道院に行きなさい」という書類が家に届いた。

それから調べるうちに、ラトビア、エストニアまでバスで旅行することに決めた。(結局はフェリーでフィンランドまで行ってみた)

 

カウナス駅からバスに乗って、降りてからまたしばらく歩いた。

映画のようなY路の分かれ道でどちらに行こうか迷った。

右へ進むことを決めて出くわしたトラック運転手の女性(かっこよかった)に、ワードで作ったであろう略図(オブジェクト3つぐらいで出来ている)を見せると、たぶん左だと言われた(ような気がした)。

間一髪だったなとドキドキしていると、修道院と思しき門が見えてきた。

パジャイスリス修道院の入り口

ワークキャンプには、リトアニア・アメリカ・ドイツ・日本から若者が参加していて、全部で8人だったかな。

ミッションは、ソ連に占領されていた時代に修道僧たちが追い出され博物館になっていた修道院が活動を再開したため、その修復をお手伝いするというもの。

具体的には、ペンキを塗ったり、何かを修理したり、

パジャイスリス修道院の門を修理
畑に作物を植えたりした。「これがHoly potatoになるのね」なんて言いながら。

パジャイスリス修道院の畑

びっくりするようなフレスコ画の部屋も掃除した。
パジャイスリス修道院のフレスコ画

作業をしていると、シスターに敷地内を案内されている観光客と目があって「なぜ外国人がこんなところで窓に登っているのか?」と不思議に思われたことだろう。

 

「一生懸命に取り組む」という一択しか持っていなかった私。

メンバーが、しょっちゅう「休憩しよう」と言い出すことに最初は驚いた。

そして、修道院のあちこちの木になったリンゴを食べながら、他愛のないお喋りをした。

そのうち「Apple timeにしよう」と誰かが言いだすのが恒例になった。

パジャイスリス修道院の庭

パジャイスリス修道院とりんご

1人で旅行をしているときは、緊張するべきだと思っていた。

見るものみんな新鮮だし、せっかく遠くから来たし、一生懸命観光するべきだと思っていたし、そうしていた。

それが、突然めまいのような、ひどい体調不良を感じて「こんな異国で私はどうなってしまうんだろう…」と思いとにかく座れるカフェのテラスへ。

青いひらひらした衣装の綺麗な女性が持ってきてれたメニューを見ると、インド料理店だった。

リトアニアでの初めての食事がインド料理であることに衝撃を受けていると、食事を忘れていたことを思い出した。

それが体調不良の原因だった。

 

とにかく「休憩礼賛!」をしたいわけではないが、「木からリンゴをもいで頻繁に休憩する」という自分に全くない彼らの発想に「負けた」と思った。

 

それでも、疲れのあまり会話がなくなったり、労働でお腹が空かせたメンバーがこっそりパンを食べていて、夕飯の準備ができると「パンがない!」なんてこともあった。

パジャイスリス修道院の台所

すっからかんの台所。

パジャイスリス修道院

Pažaislis Monastery

http://www.pazaislis.org

DTACリトアニア観光情報局 カウナス

カウナス 52430 リトアニア

地図