The days are gone

The days are gone

一番左側の絵はリトニアのパジャイスリス修道院のある部屋。

最後のWorkは、この家具にヤスリをかけて、ペンキを塗り直すことだった。

その日の日記を抜粋。

 

最初は「暑いからWorkをしたくない」と言っていた女の子も、真剣に手を動かしていた。

最初は、彼女のこのマイペースさが「人に惑わされない自分らしさ」なのかな?とも思ったけれど、

それは彼女のらしさであって、

私はやはり、人の気持ちに敏感である私らしさでありたいと思う。

でもそれは時々、相手のことばかりを気にして、自分の考えをやめてしまっているね。

だから、自分はどうありたいのか、きちんと考えて、相手に伝える能力が必要なのかな。

日本で私が素敵だと思っていた人たちは、確かにそういう人たちだ。

Aug 31st,2007

 

そして、The days are goneをつくり、TRAVEL STORIESというテーマで制作・展示をしようと思ったのも、

この日記を偶然手にとって、最後の1ページを読んだことがきっかけだった。

 

目をとじると、いろんな、本当にいろんな風景が想い浮かぶ。

みんなと話したたくさんのことを想いだす。

あの2週間が何だったのか、

この25日間が何だったのか、

よくわからない。

 

9人が集まって一緒に暮らして、

2週間たったら、みんな自分の国に帰っちゃったよ。

あんなに楽しかったのに。

9人がもう1度、パジャイスリス修道院で暮らすことはないでしょう。

みんなと出会えて、一緒に寝て起きて、食事を作って食べて、歌って、踊って、泣いて、笑って、笑って、笑うことができて、

本当によかった。

ありがとう。

大変だった分愛おしくて、短い分中身がつまった日常。

戻らない時を生きてきたんだね。みんなで。

 

この25日間がどんな時間だったのか、まだよくわからない。

早かったのか、遅かったのかも。

でも、日本を出発した日は遠い昔みたいに感じる。

目を閉じれば、思い出す景色がある。

耳をすませば、聞こえてくる音色がある。

 

日焼けした肌。

疲れた体。

 

戻らない日々を歩いてきた。

2度と踏むことがないであろう土地を。

2度と吹かない風、すれ違うことのない人。

 

今も戻らない日々の中にいるんだ。

歩きたい。

歌いたい。

知りたい。

見たい。

話したい。

聞きたい。

大切にしたい。

8th Sep, 2007

TRAVEL STORIES