ロンドンに滞在する間、日曜に訪れようと決めていたのがブリックレーンマーケット(Brick Lane Market)。
メトロに乗って、Liverpool駅を下車。地図を頼りにマーケットの方へ向かう。
ブリックは英語で煉瓦(れんが)を表すBrick。中世には煉瓦職人たちが住んでいたそうだ。
新旧の生活雑貨や衣類、食料品が手頃な価格で売られていたり、トルーマンビール醸造所(Truman’s Brewery)跡地で開催されているサンデーアップマーケット(Sunday Upmarket)では、作家の方たちがアクセサリーやバッグのストールを出店していたりして、一つひとつの店を見るのが楽しかった。素敵なブランドのアクセサリーショップもあったけれど、個人が出店するストールでシンプルなピアスを一点買った。金属アレルギーもあるし、気に入ったものばかり繰り返し使う私には、作り手に相談しながら決められるのは嬉しい。
屋台も屋内、屋外の両方にあって、迷いに迷った結果、結局好物のタイカレーを食べて大満足。
ヴィンテージを扱うお店も多くあって、好きな人にはたまらないだろう。
私が最も長居したのは、古書を扱うThe Society Club Bookshop。20世紀の文学作品や写真集、アーティストのモノグラフを中心に、絶版や初版のものも手に入るらしい。
そんなことを知らずに店に足を踏み入れると、画家たちの本に目を奪われる。特に、David HockneyのPaper Poolsを手に取ると、そのおもしろさに夢中になる。プールにだけ焦点を当てて、ひたすらに繰り返されるドローイングと制作。彼だけのユニークなプールの表現方法なのだけれど、明らかにそれはプールに見える。プールサイドを歩きながら、水の揺らぎや太陽の光、ジャンプ台の影を見ている気分になった。そして、あれ、気がつくと…
私は犬のいる本屋に弱い。店主の作業に合わせて静かに移動しては横になるおとなしい犬は、観光客の私にも動じることなく、足元で昼寝を始めた。本が好きで、犬も好きで、穏やさに魅力に感じる私には、それはとても安らぐ、そして心惹かれる空間だ。
よくよく作品に添えられた文章を読みだすと「ドイツ語じゃん!」と気づくけれど、その時はもう遅くて、手放せなくなっていた。Paper Poolsを抱えて、ユニークな品物を扱うマーケット散策に戻った。
母へのお土産も忘れず、ストールを買った。
- ブリックレーンマーケット
- Brick Lane Market
- 日曜日 8:00〜14:00頃
- Brick Lane, E1
- Liverpool St.から歩いて行きました
- The Society Club
- http://www.thesocietyclub.com
- 12 Ingestre Pl, Soho, London W1F 0JF